「真珠は人類が初めて出会った宝石」
と呼ばれるほど、古くから存在していました。
その後もその時代時代に人を魅了してきました。

あのクレオパトラも真珠についての逸話があります。
アラビア湾の真珠を着けていたのかもしれません。

日本ではどのような史実があったのでしょう。
②では初めて真珠が登場する出来事について
お伝えしたいと思います。

最初の日本の天然真珠

・縄文時代の天然真珠

あこや貝貝殻が遺跡、貝塚で見つかった縄文時代は
狩猟民族だったけれど少しずつ定住する弥生時代へ
移行する過程だったと思われます。

当時の人々は、たくさんのあこや貝を採集し、
内側が光る貝殻を楽しんだことでしょう。
縄文土器の模様の美しさを思い浮かばれば
その美意識は窺い知れます。

 

ごくたまに見つかる輝く真珠をどのように
扱ったのでしょう。
現代人のマインドだと美しいものを大切な誰かに
プレゼントに、と思うけれど果たして
縄文人のマインドはどんなものだったのか、
何に使ったのか、どう保存したのか、
身につけようとしたのか、など
想像を遥かに超えるものを感じます

・三国志と天然真珠

紀元前500年頃から弥生時代になります。
定住し、稲作がはじまりムラができます。

この頃の中国は後漢時代で倭に金印を授けました。
有名な「倭の奴国王」福岡で発見されました。
57年に後漢の武帝から授けられたようですが
純金95%、24カラットで水田から
発見されたそうです。


(wikipediaより)

何らかの行き来があったのでしょうが
「後漢書」にはよる資料しかないようです。

 

・三国志と邪馬台国

後漢が滅びた後は国取り物語で、
あちらこちらで戦火が興ります。
レッドクリフ(赤壁の戦い)が208年。

そんな中、邪馬台国の卑弥呼は後漢のあと
ようやく「三国」として落ち着いた三国志で有名な
曹操を祖とした「魏」に使いを送ったのが239年。

「魏、蜀、呉」の三国で、当時の「魏」は、
曹操の孫の「曹叡(そうえい)」が皇帝でした。
「魏志倭人伝」の伝えるところによると

この曹叡に卑弥呼は贈り物をして、とても喜ばれた
そうでそのお返しに曹叡からは「真珠50斤」を
賜ったとあります。約11キロだそうです。

私の真珠8ミリ珠の、150個が100グラムでした。
単純に11キロは約16500個になりますね。

多くの真珠(淡水真珠?)をお土産に賜ったのです。
これは何に使われたのか興味があります。

(魏は今の西安、洛陽を保有していました)

・壱与の真珠

その後、卑弥呼のあとを継いだ「壱与」(いよ)も
266年貢ぎ物を持たせて使いを出しました。

その時はすでに「魏」ではなく、
魏の武将だった「司馬炎」に代わっていて、
司馬炎は最後の皇帝から国を譲渡され、「西晋」
を建てたばかりでした。

魏志倭人伝によると、
壱与は、「白珠五千孔」と「青大句珠2枚」等
を贈り物にしたそうです。

白珠五千孔はあこや真珠の穴あき(ビーズ状)と
青色の瑪瑙か翡翠の勾玉(まがたま)
のことだとされています。

天然のあこや貝は10000個でようやく1〜2個
の真珠が見つかるということですので、5000個の
真珠を集めるには2500万〜5000万個の貝を
集めたことになります。

遺跡から見つかった鹿児島や福島、高知など生息が
知られる各地のあこや貝を集めたのでしょうか。

それを集められる邪馬台国の壱与は、指示系統が
出来ていたことになる、そのスケール感にも
弥生時代の発展を感じます。

まとめ

天然真珠は本当に神のみぞ知る的な
奇跡でしか出来上がらないロマンティックな真珠。

20世紀になったころまでは天然真珠が盛んで、
ヨーロッパでは真珠産業は一大事業で
シンジケートまでありました。

ところがそれよりも大きく綺麗な丸い真珠の
養殖真珠の登場に、携わる人々は抵抗するも
とうとう事業を
諦めらざるを得ないことになりました。

アラビア湾近隣諸国は、真珠から石油に
乗り換えることになりました。

しかし、20世紀までの何万何千年という時間を
あこやの天然真珠は人々とともに
過ごして魅了してきました。

奇跡の天然真珠のスタートはここでお終いですが、
真珠のストーリーはまだまだ続きます。

聖書の中にも真珠についての記述があります。
古代の人々、ルネサンスの人々、
それぞれの時代についても記していきたいと思います。

 

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