べっ甲のと珊瑚のアンティーク帯留めをブローチ加工
べっ甲について
飴色のべっ甲? べっこう飴?
どちらが先にあったの?
なんだかおいしそうな色です。懐かしいべっこう飴。
その色は黒っぽい部分がないとても貴重な色目。
今回お預かりしたお品は、飴色のべっ甲の装飾品。
希少なウミガメの甲羅が職人さんの手で生まれ変わる、自然が生んだ美しい芸術品として昔から日本人に馴染みがあります。
プラスティックのべっ甲風の眼鏡フレームはいつも人気ですね。
べっ甲は飛鳥時代から他国への献上品として珍重されてきました。
江戸時代には多くのべっ甲がオランダから輸入されて職人により簪や櫛等に加工されるようになりましたが、当時でも大変高価なもののようでした。
用の美を好み、シンプルさが「粋」という美意識の江戸っ子には実用品として愛されてきたべっ甲ですが、現在はワシントン条約を批准した事でべっ甲の輸出入が停止しています。
国の管理のもと、停止前の材料の在庫は扱う業者さん同士で保有されているとか。
今でも製品を製造されますが、べっ甲も象牙同様に時代と共にする装飾品となっています。
お客様のご要望
お身内の方から譲られたという帯留め。
素敵な飴色べっ甲ですね。かわいい珊瑚のビーズ。
受け継ぐジュエリー、
「ビジュー・ド・ファミリーユ」この言葉好きです。
家族の宝石を受け継ぎ伝える。
♡ ♡ ♡
何かになりますか?ということで拝見しましたが、
当初は編み込みネックレスの一部にしては?など思ってみまし
実際に製作したものの・・・
金具が付いていないので生地対して、このような取り付けしか出来ない、このままでは収まりがよくないのでした。
やはり本来の良さをひき出されなければ意味がない。
そのまま使える手段を考える事にしました。
練り直し・ベロニックジュエルズからのご提案
金具を付けるにも、裏の面積が小さいのでブローチ金具等は難しい。
穴を開けて壊れるきっかけは作りたくない。
消去法でいくと、ピンブローチが一番安全だと思いました。
ちょうど花束の付け根のところに金属を巻けば、そこからピンを出せます。
ところが、いつもの職人さんからは「できない」と言われてしまい、大ショック。
べっ甲は扱いが難しい。もし折れたらとんでもない。
古いものならよけいに触るのが怖いとのこと。
たしかに、そんな気持ちでは難しいですね。
残念だけど、やって頂けるところを探さないとなりません。
職人さんは本当に大事です。
簡単なものはともかく、複雑なものは気持ちが通わないといいものができません。
自分でできないことは頼むしかないので職人さんの腕とセンスは宝です。
結局、伝を頼りやってもらえるところを見つけました。
よかったです。
出来上がり
約、3週間で納品となります。
テーラード等の襟付きのジャケットのアクセントになります。
アンティークの風合いのこの世に一つだけのお品が出来上がったと思います。
お渡しするのが楽しみです。
*べっ甲と珊瑚のピンブローチ
費用
K18ピンブローチ金具、加工賃、手数料=19800円(税込み) |
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