ベルナール・ビュッフェの回顧展

とても良かった。

あと1日の開催、なるべく人と接触しないように、ささっと行きささっと終えて観てきた。

何度となく開催されている巨匠の作品は何度見ても新しい発見がある。

画面から溢れてくるエネルギー、個性的な表現は飽くことなくいつも新鮮。

ベルナール・ビュッフェはジャン・コクトーやフランソワーズ・サガンとの親交が深く、

サン・ローランの生涯のパートナーのピエール・ベルジュ。彼によってサン・ローランは花開いたそう。

そして、ベルナールビュッフェとは、サン・ローランと出会う前のパートナー。8年間を過ごしました。

と聞くだけで、とても外見的にも才能も魅力的な画家だったと思われます。

貧しい生活の中、公募展に出品し、評判になってだんだん注目を浴びていきます。

それに独特の切り込むような力強い線の構成は、大戦後の殺伐とした中での時代感覚に合ったのですね。ピエール・ベルジュはそんな画家を応援していました。

ベルナール・ビュッフェの絵を初めて観たのはは沼津のビッフェ美術館でした。

まだ子どもだったので親に連れて行ってもらいましたが、丘の上に建つ美術館の眺めの良さと共にとても感銘を受けたことを覚えています。

力強い線はグサグサと私の心に刺さり美術の方向に進みたいきっかけになって、

当時の私は人物ではなく、風景画に感じたものがあったと記憶しています。

なぜ、この人には線が太く見えるのだろうかと不思議に思えて、

ただ、線は力強いけれどどこか寂しく思えたので、忘れられない画家になったようです。

久しぶりにたくさん観られて、純粋に思う事に、芸術はこんな時期にありがたいと思えました。

 

美術館には思い付きで一人で行くこともありますが、大抵友人と出かけて分かち合うのが楽しみ。

長年知った友人でも、意外な見方に気づかされ同じものを見ても違う感性。作品の奥深さを感じ入るのでした。

豊かな時間は心が満たされます。

海外からの美術品が届かない昨今、音楽も美術も味わうのは難しいけれど、やはりこういう上質の芸術は自分を前向きにさせてくれます。

記事中の画像は展覧会パンフレットより登用させていただきました。

*ベルナールビュッフェ美術館は、眺めの良い素敵な所にあります。

https://www.clematis-no-oka.co.jp/buffet-museum/

静岡県長泉町東野クレマチスの丘515-57

東名高速道路沼津インターチェンジから10キロ

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