ストーンカメオ〜貝のカメオ
再びカメオが流行するのはイタリアのルネサンス時代です。
ルネサンスは長いキリスト教の重圧から解放された自由な空気を甘受した時代で、それは古代ギリシャやローマ時代の人文学に惹かれる人々が芸術にも見出した時代でもありました。
古典文化再発見の先陣を切ったのは、フィレンツェのメディチ家であり、メディチ家の人々は芸術への関心と造詣が深く、古代の人々の使っていたカメオを次々と購入、コレクションをしていきました。
そこに彫りだされた題材は神話や女性等の姿であり、あっという間に30ものカメオを収集したとあります。
審美眼に溢れた歴代メディチ家の当主たちは、古代のカメオを熱心に集めるのと同時に、当代一流の金工職人や彫刻家に依頼し、最高級のカメオを制作させたのです。
この際のカメオは古代ギリシャとローマのカメオのため、ストーンカメオです。
時代は進み、ナポレオンの時代にまたブームが起こります。
19世紀に入り、カメオの需要が高まる一方でメノウの原石調達が間に合わなくなりました。
そして、イタリアで獲れる貝を利用してシェルカメオが盛んに作られるようになりました。
これが、シェルカメオの本格的な始まりです。
当店のカメオ
この美しいカメオがさりげなく似合う女性でありたいと思うのと同時に、大変おすすめしたい素材でもあります。
メディチ家のカメオの贅を凝らした美術品は4年前に庭園美術館での展覧会で拝見しましたが、素晴らしいものが散らばらずに残っていることがありがたく、溜息でした。
ベロニックジュエルズもカメオは好きな素材で多少ご用意がございます。
おうちにあるカメオをお持ち頂いて、ネックレスのリメイクなどのお供にいかがかな?と思ったりします。